土佐市複合文化施設「つなーで」 は、土佐市地域交流センター、土佐市立市民図書館、土佐市観光交流センター、土佐市社会福祉協議会、土佐市商工会という5つの既存施設をひとつにまとめた複合文化施設である。まちや隣接する小学校との連続性や機能間のつながりを大切にして、施設内にミチ空間を引き込むことで全体に一体感を与えている。弊社は設計チームの一員として、 土佐市地域交流センター内にあるホール部分の計画と舞台設備の設計、施工をサポートした。ブルーホールは632席の中規模ホールであり、1階席は移動観覧席で平土間利用が可能である。上手側客席側壁の一部が開閉できるため、共用のたまり場空間である「つなーでラウンジ」と連動した使い方もできる。客席の下手側には中2階席から1階席前方につながるオープンな階段があり、ダイナミックな客席構成であるとともに平土間利用時の動線を確保している。舞台は正面音響反射板を固定式とし、その裏側は上手と下手の間の連絡通路として利用している。また、上手袖が狭いため吊物装置のマシンギャラリーは下手側を2段にする計画とした。その他、多目的室、多目的スペース、工作室、調理室、和室、茶室、会議室などの諸室が整備され、つなーでラウンジやほそ道ギャラリーなどの自由に利用可能な空間が多数あり、日常的な施設の賑わいに寄与している。