津市久居アルスプラザは、津市の文化芸術の振興をリードする拠点施設である。
弊社は設計チームのメンバーとして参加するとともに、市からの委託により管理運営計画の策定支援、本施設を活かした地域の活性化支援、指定管理者選定支援業務などを行った。
施設は、建物を街並みに見立てて、「ひさいアートストリート」に面してカフェや行政サービス施設を配置し、「ひさいアートスクエア」を取り囲むように1階にはアートスペース、2階にはカルチャールームなどの文化活動室を配置している。各部屋はガラス張りとし、内部が覗けることで交流の誘発を期待している。
ときの風ホールは720席を有する多機能型の中規模ホールであり、2階席と2層のサイドバルコニー席を持つ矩形の客席形状である。1階席の前方は中通路までが昇降床となっており、客席ワゴンを奈落に収納し、昇降床を舞台レベルまで上げると客席中通路まで舞台が拡張でき、オープン形式の劇場として利用できる。それに伴い、プロセニアム開口は可動とし、オープン形式の場合にはプロセニアムアーチをなくして、舞台と客席が連続した一体の空間になるように工夫している。