ヴァラナシ国際協力・コンベンションセンターは、インド北部の宗教や文化、 観光の 中心地として知られるヴァラナシ市に日印友好の象徴として日本の無償資金協力により建設された、1,200席のホールを有する施設である。弊社はプロジェクトコンサルタントからの委託を受けて、設計段階の設計コンサルティングと開館準備段階から開館後の運営面のサポートを行った。
外観はヒンドゥー教で祈りをささげる 「シヴァリンガ」 を模している。その形状に合わせてフライタワー部分をコンパクトにする必要があったため、 舞台機構はダブル掛けのカウンターウェイト方式を採用している。インド国内で数少ない本格的なホールであることを考慮し、 舞台特殊設備は地方都市の舞台技術者でも運用できるように配慮した。
また、運営の指導は別途JICAの「ソフトコンポーネント」 と呼ばれる技術指導のスキームに則り、舞台技術と運営について全般的な指導を行った。 コロナ禍での海外との連携には困難が伴ったが、 オンラインで現地の状況を把握しながら、 開館後の運営サポートを行った。 舞台技術指導に関しては、弊社から現地に各分野の専門スタッフを派遣し、直接指導を行うことができた。