石巻市は2011年の東日本大震災からの復興事業として、 複合文化施設を整備した。施設は2つのホール及びギャラリーやスタジオからなる石巻市文化芸術センターと、 石 巻市博物館で構成されている。 連続した切妻屋根の外観やポップで居心地の良い共用 ロビーが特徴である。
弊社は設計プロポーザル段階から参画した。配置計画では使いやすさに配慮して、 大・小ホールの間に配置された共有の楽屋や搬入ゾーンの計画を提案した。大ホールでは1階席のみの利用のためにバルコニー席を引き割りカーテンで仕切り、仕切った後でも調整室やピンスポットの使用に支障がないよう工夫した。客席照明のデザイン では照明器具の配置や光の動きの設定を行った。
また、石巻市から管理運営計画策定業務を受注し、市民ワークショップを実施し計画を策定した。そのほか、指定管理者である石巻市芸術文化振興財団から、開館準 備支援業務の支援や備品計画、舞台仕込図の作成などを受託した。