箕面市立文化芸能劇場は、 北大阪急行線延伸に伴い新設される箕面船場阪大前駅に近接し、新たな文化芸能の拠点として開館した。建築は箕面の由来と言われる 「箕」 と箕面船場地域を象徴する 「繊維」 をモチーフにデザインされている。「文化を街へ、人へ、未来へ。」のコンセプトのもと、 新たな価値を生み出す劇場として設置された。
弊社は劇場設計のコンサルタントとして参加をした。大ホールは 1,401席の多目的ホールでコンサート、 バレエ、ミュージカル、演劇といったライブパフォーマンスから、試写会、講演会など幅広い用途に利用される。走行式反射板の意匠と機構の技術的な調整をし、走行式では珍しい客席と音響反射板の意匠が連続的で一体感のあるデザインの実現に助力した。客席は扇形のシンプルな形状ながらコンクリートと木製のリブを多用する特徴的な意匠に対して、 投光室関係の技術諸室を機能面に配慮して納めている。小ホールは、市民の文化活動の場として幅広く利用されている。当初のプロセニアム形式からシューボックス形式への変更に順応し、コンサートを主体としながらも演劇等の利用にも対応できるよう、舞台特殊設備の仕様と配置を意匠の格子のリズムに配慮しながら計画した。