扇町ミュージアムキューブは、⻑年関⻄の⼩劇場⽂化を牽引した扇町ミュージアムスクエアを後継し、地域ににぎわいをもたらす⽂化施設として、医療複合施設である「i-Mall(アイモール)」内に計画された。弊社はプロポーザルより参画し、設計・施⼯監理のコンサルティングのみでなく、オーナーである医誠会のもと、使⽤賃借により劇場の運営も担っている。「ART for ALL 〜すべての⼈々に多様なアートを〜」をコンセプトとして掲げ、あらゆるジャンルのアートが集まり、誰にでも開かれた⽂化コミュニティを創造・発信する次世代アート拠点を⽬指している。
3層構成の施設の中に、250席、100席、50席の劇場空間をはじめとする10個のCUBE と呼ばれる空間が集積した、シアターコンプレックスになっている。
最も⼤きい CUBE01 は平⼟間にもなるブラックボックスで、舞台から客席にかけ上部にブリッジを設置することで、様々な利⽤が可能な計画とした。また、下手袖に隣接した楽屋廊下は舞台袖空間としても⼀体利⽤ができるほか、催しによって諸室を楽屋などに転⽤可能なゾーニング計画となっている。
屋外のアートストリートからは CUBE 内の様子が窺え、1 階に併設された談話室「マチソワ」では訪れた人がアートの感想を語り合えるなど、常ににぎわいを見せている。