秋田県と秋田市が連携し、既存の秋田県民会館及び秋田市文化会館を集約した施設としてあきた芸術劇場ミルハスは計画された。 公共施設の見直しは行財政改革の中でも大きな課題であり、行政の枠を超えた施設複合化のモデルケースとなった。
弊社は、施設機能を考える整備計画段階から、機能を具現化する施工段階、開館準備期間まで参画した。 弊社代表の伊東は開館後の運営アドバイザーも担っている。建物の中央に位置するメインエントランスには、左右に情報発信スペースと多目的スペースが配置され、ガラス張りの練習室が9室設けられている。また、 施設に近接する市立図書館側にはカフェが設置され、常ににぎわいが溢れる施設を目指している。
大ホールは秋田県民会館の後継施設として設計された。あらゆるジャンルの音楽やミュージカル、オペラ、バレエ等に対応可能な、広い舞台と舞台設備を備えている。中ホールは秋田市文化会館の後継施設で、舞台芸術型のホールとして演劇やダンスを 中心とする演目に適した機能を有している。さらに2つの小ホールがあり、音楽用と身体表現用に分け、それぞれの用途にふさわしい内装と機能が設けられている。
また、内装には秋田の伝統工芸品の技法が随所に使用され、施設のいたるところに 秋田らしさを醸し出している。