老朽化した公民館、体育館、保健福祉センターの機能を統合し、文化・芸術・スポーツ・健康・子育て支援の機能を備えた総合市民センターが計画された。弊社はプロポーザルから2022年の開館まで、継続して設計・施工のコンサルティングを担当した。
施設は、バレーボールコートを2面設置できる体育館にホール機能を融合させた多目的ホールを中心に、会議室、キッズルーム、トレーニングルームなどで構成されている。
多目的ホールは移動観覧席480席とスタッキングチェアを合わせ、800席を確保した。移動観覧席は前後2ヵ所に設置でき、両サイドは舞台が見やすいよう、斜めに配置し、スタッキングチェアは舞台下に格納ができる。
体育館利用が主であるため、壁仕上げのルーバーのピッチはボールサイズを考慮し、シーリング・ピンスポットの天井ブリッジ部もボールが入らない仕様とした。フロントサイドライトは使用しない場合には格納できるよう、押し出し式としている。多目的利⽤のための音響反射板も設け、ボーダーライト、アッパーホリゾントライトは 3 分割回転式の天井反射板の隙間に設置し、コンサート時の照明として利⽤できる計画とした。側⾯反射板も 3 分割回転式としている。
控室は2方向に扉と動線を設け、楽屋・更衣室として使用しやすいよう配置した。