長年に渡り劇場コンサルタントとして培ってきた人脈や知見のもと、演劇や劇場にさまざまな角度から光をあてるシアターワークショップ主催の『劇場セミナー』。
その第6 回は、『現代演劇ポスター展』での故・扇田昭彦氏のコメントを契機に長年温めていた企画を、演出家の佐藤信氏と串田和美氏を迎え『都市と演劇 ふたりの演劇人の半世紀』と題して開催しました。
激動の時代だった1960年代。既成の権威や価値に対し、若者たちは新たな活動を実践し、社会の改革を推し進めていました。その中心に演劇があり、若い演劇人たちがいました。60年代演劇は「小劇場演劇」と呼ばれており、非劇場空間の劇場化やテント劇場など、街につながる新たな上演空間を獲得したことに大きな意味があり、それは現代につながっています。
佐藤信氏と串田和美氏は、まさしくその激動の時代に活動を共にし、その後の50年の歳月をそれぞれに演出家や芸術監督として、そして新たな演劇ムーヴメントの仕掛け人として、演劇を通じた地域との関わりや次世代の育成、文化、都市、社会、教育など、広いつながりの中で活動してきました。
そんなお二人に語っていただいた「演劇と都市、そして未来」。
演劇の世界に足を踏み入れたきっかけ、出会い、自由劇場時代のことから現在の活動に至るまで、尽きない話題に、満席の来場者もオンラインの参加者も、熱心に聴き入る場となりました。